1 Nov 2016

2016.10.24 開発教育入門特別講座 地球の食卓

ソーシャルアクションクラスのかたわら、
入門講座にもまた参加してきました。

前回はパーム油についてでしたが、
今回は世界食糧デーにちなんで?
地球の食卓というテーマでした。


リンクが多くてすみません。



食べ物はだいじだよー

食料廃棄を減らしましょうー


実は はじめ私は、
こんな感じのメッセージの講座なんだとイメージしていました。


確かに、アイスブレイキングで
日本の食料自給率は?なんて質問がありましたが、

(みなさん、把握していましたか?
  私は恥ずかしながら、まったく知らず・・・
  正解は、【39%】だそうです。)


それはさわりで、

内容は、イスラム教の文化についてでした!!



ではまず、イスラム教のイメージを考えてみてください。


・豚肉NG  (ちなみに、牛肉NGはヒンドゥー教ね)
・ハラル
・ラマダーン(断食)
・ブルカ
・お祈り
・モスク
・ジハード(聖戦)
・IS
・コーラン
・中東、インドネシア、マレーシア


ワークショップでは、こんなイメージが出ました。


次に、家族とその家族の1週間の食料が
写っている写真が3枚配られ、
(世界の食卓の教材の紹介の中にもその写真が載っているようです)

それぞれの写真はどの国で撮られ、
この家族の信仰する宗教は何かを考えました。



1枚目の写真は、肌の黒い中東もしくは東南アジア系の家族の写真でした。

インド?アラブ?お金持ちそうだから石油王的な感じ?

そんなイメージを抱きながら、
信仰宗教は
地域的にも、写真に乗っている食材の中に肉があまりないのを見て、
イスラム教と結論付けました。


正解は、
ネパール人の家政婦を2名抱えている
クウェート人の家族でした。

宗教はイスラム教です。

クウェートは水や土壌が貧しく、
穀物自給率が1%程度しかないそうで、
いろんな輸入品のパスタや小麦粉が多く写真の中にありました。



2枚目の写真は、白人の家族です。

白人=英語圏 って考えてしまうのでしょうか、
でも特に食材から言語を特定することはできませんでした。

しいて言うなら、
あったかそうなセーターを着ているから寒い地域か?
ジャガイモが主食っぽい感じだな、
白人だからヨーロッパかな、北欧かな?
肉が食材の中にあるから、魚をよく食べる国ではなさそうだな・・・

肉を食べるってことは、白人だしキリスト教かな?


正解は、
ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボに住んでいる家族で、
宗教はイスラム教でした。


実はボスニア・ヘルツェゴビナには44%ものイスラム教徒がいるそうです!
また、同じイスラム教でも、ブルカを被らなくていいとか、
お酒を飲んでもいいとか、そこまで戒律が厳しくないところもあるということを学びました。



3枚目は、黒人の大家族の写真です。
食材もとても質素なもので、ほとんどが穀物と木の実のような感じでした。

地域はアフリカだろう。
アフリカの国って、何がある?ケニア?エジプト?
でも魚が一切ないから、内陸の国ではないか?
内陸の国ってどこ????

アフリカのこと、何にも知らないなーと知らしめられました。
見たり聞いたりしてるはずだけど、記憶に残ってないんですね。


正解は、
マリのクアクル村に住む家族で、一夫多妻制の大家族でした。
宗教は、同じくイスラム教です。



まず、一夫多妻制のことで印象に残ったことがあって、

一夫多妻制って、
男が好き勝手複数の妻を持っている

そんなイメージを私は勝手に抱いていました。
本当にごめんなさい。

でも本当は、
むかし戦争で男性がたくさん亡くなって人口が減ってしまったとき、
女性が一人で生きていかなくていいように
一人の男性が複数の女性の面倒を見ていく
というために作られた制度だそうです。

そう考えると、男性も大変なんだなと思うし、
一夫多妻制の見方が変わるなと思いました。



さて、このワークショップでは写真を用いましたが、
写真から読み解く文化
というのがテーマだったそうです。


確かに、結果的にすべてイスラム教だったけど、
写真の人物や食料から判断できなかった・・・。


実を言うと、私は少し、
たった1枚の写真から、
国や宗教を判断することに不快感を覚えました。

いかに私たちは偏見というか、
先入観で物事を判断しているかというのを目の当たりにしたからです。

白人だから欧米人。キリスト教。
黒人だからアフリカ。
中東っぽいからイスラム教。


イメージすることって大事だけど、
それが独り歩きするのは本当に怖い。


そういうことを学んだこと、

食卓という切り口から文化を学ぶことができる
ということを認識できたこと、

これが今回の収穫だったと思いました。


開発教育というのは、本当に面白いです!
たくさんの人に体験してもらいたいなと思います。