いま世界で注目されているニュースの一つは、
仏裁判所、ブルキニ禁止措置を凍結 ではないでしょうか。
ブルキニとは、イスラム教徒の女性が
顔と手足以外を隠して着用できる水着のことです。
フランスのビーチでこれを着用している女性が
フランスの警察官に囲まれ、脱がされるという事件が、
世界中に波紋を呼びました。
脱がせた理由としては、テロ対策の一つのようなものでした。
私自身、多文化主義 擁護者としては、
「ブルキニ禁止とは差別としか言いようがない!」
と主張したくなるのですが、
日本に住んでいる限り、そういう論争に至る以前に
そういう人を見かける機会が極めて少ないため、
どこか遠くで起きている出来事のように感じてしまうのも事実です。
外野で騒いでいるような、そんな感覚です。
日本だって、いつテロが起きるかわからないはずなのに、
どこか日本は安全だって思い込んでいるところがあると思う。
それよりも、目の前の台風のこととか、
巨大地震の方が身近で心配。
イスラム教の人を日常的にいろんな場所で
当たり前のように目にし、共存し、
そしてテロの被害にあっている国となれば、
もっと目くじら立てて、
テロに対する恐怖心を
「イスラム教」という大きなくくりの中で
何の危険性もないはずの人に対しても過剰反応してしまうのは、
ある意味しかたないという言い方はおかしいけれど、
必死な状況に置かれている結果なんじゃないかとも思ってしまいました。
ただ、だからって、他人の自由を奪うのは間違っています。
その人が傷ついたり悲しい思いをさせられたら、
それは正義ではなく、個人への攻撃であって、いじめと同じです。
イスラム教というものに対しての理解をもっと深めていかないと、
表面的な情報による偏見や差別によって、
過激な思想を助長してしまうのではないでしょうか。
個人への攻撃が、また憎しみを生み、他者への攻撃へ変わってしまう。
負の連鎖は止めないといけない。